2021.01.12
口腔機能低下症について
こんにちは☺
口腔機能低下症という言葉を、聞いたことはありますでしょうか?🧐
口腔機能低下症とは、
加齢や疾患、障害、薬の副作用など様々な要因により
口の中の機能(咀嚼、嚥下、構音、唾液、感覚)が少しづつ低下していくことです。
具体的には、
①口腔衛生状態不良(口腔不潔)・・・口の中が汚れている
②口腔乾燥・・・口の中が乾くようになった
③咬合力低下・・・食べ物が口に残るようになった
④舌口唇運動機能低下・・・食べこぼしをするようになった
⑤低舌圧・・・物を飲み込みにくくなった
⑥咀嚼機能低下・・・硬いものが食べにくくなった
⑦嚥下機能低下・・・食事の時にむせるようになった
この7つの項目のうち、3項目以上があてはまると
口腔機能低下症、と診断されます。
他にも、日常生活を送る中で
・食べるのに時間がかかる
・喋りにくい
・ゆすぐとこぼす
・噛めない食品が増えてきた
など、これって病気なのかな?
加齢だからしょうがないのではないのかな?
と思ってしまうような症状が多いので、
知らぬ間に口腔機能低下症になっている方が多く、
70代の8割、40代でも4割弱の方が罹患してしまっています🤒
放置していると、咀嚼機能不全や摂食嚥下障害となって
全身的な健康を損なう可能性が高い、とても怖い病気です🙁
早期発見、対応がとても大事なので
2018年度の診療報酬改定で、保険適用となりました🙆
では、どのようにして発見していくかというと、
定期的なメンテナンス時に、こちらが症状に気付いた時点で
口腔機能低下症の疑いとして検査を行うことができます。
(検査をするかしないかは患者さんに決めていただきます)
または、自覚症状がある場合に、検査を行っていきます。
検査はとても簡単で、20分程度でできます🙋
これは、口腔水分計ムーカス といって、
舌の上にセンサーをあてるだけの簡単測定で
2秒で測定ができます☺
測定結果は数値と5段階レベルで表示されるので
口腔内の乾燥状態が一瞬で分かります☺
また、これは舌圧測定器といって
おはじきサイズのバルーンを、7秒間を目安に舌で押し潰し続けると
最大舌圧が表示されます😊
最大舌圧には年齢、性別ごとに目安があり
目安に達しないと舌の運動機能に問題があることが疑われます。
他にも視診や問診、発音回数の計測など、数値で記録を行います😊
記録をもとに、管理計画書を作成し、
定期的なトレーニングや処置を行っていき、
数か月後再度検査を行いどの程度改善しているかを数値で判断、
結果次第で再度トレーニングや処置を行っていく、
という流れです。
最近よく耳にするようになったオーラルフレイルと似ていますが、
オーラルフレイルは状態、口腔機能低下症は病名です。
地域活動(社会)への参加、食事、運動、定期的な歯科医院でのメンテナンス、処置などによって予防ができます。
オーラルフレイルを放置すると、
要介護になるリスクは2.4倍、
死亡するリスクは2.1倍に高まります😱
口腔機能低下症は、適切な対応次第では
回復の余地がある場合がほとんどです。
お気軽にご相談ください☺